2012年7月30日月曜日

聖ヨハネ祭のスカイランタンイベント(Noc Kupały)の名前について


このイベント、ポーランド語では「Noc Kupały」と呼ばれています。英語版のポスターも現地で

見たのですが、英語では「St.John's Night」となっていました。なので、正式名称はこの2つに

なりそうです。


さて、「Noc Kupały」ですが、nocは夜のことですが、kupałyってなんでしょう?これ、書店で

売っている辞書などにはどこにも載っていなくて困ったのですが、どうやら「クパーラ」という

スラブ神話の神様の名前のようです。そういえばポーランドの電車で一緒になった女性も

この祭りはキリスト教系の祭りではなくて、数百年前から続くスラブ系の祭だと言っていました。

なので、ポーランド語のイベント名を直訳すると「クパーラの夜」ってことになりますね。


一方、英語の「St.John's Night」のJohnってのはヨハネのことなので、これは直訳すると

「聖ヨハネの夜」となります。名前はどちらも違いますが、夏至の夜のお祭りという点では

一致しているようです。


ちなみに私は気が付かずに行きそびれてしまったのですが、ポーランド語で

「Jarmark Świętojański」、英語で「St.John's Fair」といういわゆる「聖ヨハネ祭」も近くで開催

されていたようです。「Lonely Planet」によると旧市場広場(Stary Rynek)でと書いてありましたが、

2012年は6月9日から6月24日までStare Koryto Wartyというランタンイベント会場の聖ロフ橋と

大聖堂へ行く橋のボレスワバ・フロブレゴ橋のちょうど中間地点あたりにある広場で開催されて

いたようです。露天で紙細工やらポーランド料理などが売られていて、路上パフォーマンスなども

開催されているようです。


ポズナン周辺観光:ヴァルブジフ


ブロツワフからさらに1,2時間電車で南にいくとヴァルブジフがあります。ヴァルブジフはとても田舎です。

英語はまず通じないと思ったほうがいいです。ポズナン、ブロツワフ以上に通じない上に観光資源も

少ないので観光の難易度が上がります。「旅の指さし会話帳 」はほぼ必須かと。

電車で一緒になったポーランド人にヴァルブジフに行く事を伝えたら「なんでヴァルブジフ?汚い街よ」

と言われました。。たしかに基本観光地っぽくなくて、物乞いもいないし、石造りの建物の屋根のレンガは

剥がれ落ちたりで、日常風景はあまり綺麗ではないかもですが、それはそれで素のポーランドの田舎が

みられてよいのではないかなと思います。

あと、ここにはポーランドで3番目に大きいクションシュ城(Zamek Ksiąź)とオスフカ地下施設(Osówka)が

あります。ブロツワフから近いので、ブロツワフ観光のついでに行くというのもありかもしれません。



・クションシュ城(Zamek Ksiąź)








城の歴史が年表形式で記載されています。




中の部屋の様子。












・オスフカ地下施設(Osówka)


ナチス・ドイツ軍によって作られた地下施設とのこと。ここ、たどり着くのかなり難易度高いです。

個人的にはホテルの人に助けてもらったほうがいいと思います。キューバスホテル(Qubus Hotel)

はおすすめです。一応教えてもらった行き方を説明すると、まずヴァルブジフには4つの駅が

あるのですが、Wałbrzych Miastoで降りてください。キューバスホテルに行く場合もここが最寄り

駅です。で、駅から行く場合は南北を貫く大通りのARMII KRAJOWEJやKOLEJOWAを道なりに

下って行くと今度は東西に横切るP.Wysockiegoという通りとの交差点にでます。ここにPKSという

バスのターミナルがあります。バス移動の起点です。これをさらにちょっと南に下ると西側の

サイドにバンくらいの大きさのバスが止まっている場所があるので、ここからグゥシュツァ(Głuszyca)

に行き、そこから6kmくらい歩くとオフスカに着くという感じです。帰りはさすがにオフスカ施設の

人にタクシーを呼んでもらいましたが、グゥシュツァ(Głuszyca)のバス停は人がいないので、

ひたすら歩くしかなく、1時間半くらいかかりました。




ということで長々と行き方の説明になってしまいましたが、なかなかよかったですよ。洞窟内は

水が流れていて、ボートで渡ったり、綱につかまりながら細い道を進んだりとちょっとした冒険

気分が味わえます。ガイドがポーランド語なので何言っているのかさっぱりわかりませんが。





そうそう、「地球の歩き方」にも書いてありましたが、寒いので上着必須です。かなり寒いです。

あと、貸してはもらえるのですが、懐中電灯もあると便利ですよ。

ポズナン周辺観光:ブロツワフ


ポズナンから2時間半から3時間くらい電車で南に行ったところ(電車賃は40zł、1000円程度)に

ブロツワフはあります。人口ベースでポーランド第4の都市ということで5位のポズナンよりもちょっと

大きい都市です。


私は聖ヨハネ祭のスカイランタン(Noc Kupały)があるからポズナンのほうが好きなのですが、観光地

単体として客観的に評価をすると、ブロツワフのほうが魅力度は高いかもしれません。その理由は

ポズナンよりも広範囲に観光資源があるので街全体が美しく見えることと、ゆったり流れるオドラ川

越しに見える景色の美しさが挙げられます。電車でポズナン大学の女子大生と一緒になったのですが、

彼女は一時的にブロツワフ大学に転籍していたそうで、理由を聞いたらブロツワフのほうが美しいから

とのこと。うーん、今思い返すとわかる気がする。たしかにブロツワフは綺麗です。ポズナンからも

近いので、もう一つどこか都市を見るなら第一候補になるかも知れません。治安もよいみたいですよ。

大都市にはどこにでもいる物乞いはブロツワフにもやっぱりいましたが、私も特に危ない目にあったり、

ぼったくられたりはしませんでしたし、ポーランドの人もブロツワフは特に危なくはないと言っていました。


街の作り自体はポズナンと結構似ています。旧市街があって、その中心に市庁舎があって、その周りが

広場になっているのはポズナンでも見た構成ですし、川の中に大聖堂島(Ostrów Tumski)があるという

のもポズナンと同じです。ただ、川沿いに観光スポットが結構あったり、川のクルーズをやっていたりと、

ポズナンのバルタ川よりもブロツワフのオドラ川は存在感があります。あと、これはポズナンになかった

特徴ですが、ちょっとお金を払うと(5zł、125円くらい)塔の屋上にいける教会が結構あります。

冒頭の写真の洗礼者ヨハネ大聖堂(Katedra pw. Św Jana Chrzciciela)も、あのそびえ立つ

ツインタワーの屋上までエレベーターでいけたはずです。



■ブロツワフの見所

ブロツワフはそんなに網羅的に見て回らなかったので詳しくガイドを書けないのですが、印象に残った

ところをいくつか。ちゃんと見て回ろうとすると2,3日かかるかもしれませんね。


・洗礼者ヨハネ大聖堂(Katedra pw. Św Jana Chrzciciela)




ブロツワフ観光の最優先順位はここじゃないかなと私は思います。真夏でも中はとても涼しいです。

信じられないくらい涼しいです。どのくらい涼しいかというと、日本で言えば真夏のパチンコ屋くらい

涼しいです。あまり入ったことないですが、あの流れ出る冷気と近しいものがあります。

中に入ると上の方から賛美歌が聞こえてきます。塔の上の方の部屋で僧侶が歌っているのでしょう。

さて、この塔は5zł(125円)くらいだったと思いますが、有料で登ることができます。簡素な

エレベーターがあり、それで登ります。





塔からの景色はこんな感じ。見晴らしはとても良いです。ただ、私は怖くてあまり見られなかった。。


・オドラ川クルーズ





たしか砂上の聖処女教会(Kościół Najświętszej Marii Panny na Piasku)の近くに乗り場があったはず

です。料金は25zł(625円)で1時間。私は動物園に行って戻ってくるコースでしたね。写真の小学生

たちは動物園で降りてました。


・砂上の聖処女教会(Kościół Najświętszej Marii Panny na Piasku)


旧市街(Stare Miasto)から大聖堂島(Ostrów Tumski)に行く途中の小島にある教会。


・ブロツワフ大学(Uniwersytet Wrocławski)


旧市街(Stare Miasto)北部にあります。石造りの建物は歴史があってとても綺麗です。中は一部

博物館になっていて、お金(12zł、300円くらい)を払うと入れます。そして屋上にも行けます。








屋上の4つの角にある像はそれぞれ知恵とかなんかそんなのを司る神とかだった気がしますが、

解説の学芸員の人もポーランド語でしゃべっていたのでよくわかりませんでした。

あと、東経17度線がちょうどブロツワフ大学を通っているらしく(ちなみに0度はロンドンのグリニッジ

天文台)、その線も施設内に敷かれていました。


大学近くにあった安い食堂。学食かなぁ。。砂糖の粉がついているこのドーナツっぽい食べ物は

美味しかったです。


・マリー・マグダレナ教会(Kościół Św Marii Magdaleny)



ここも5zł(125円くらい)払うと屋上に行けます。場所は旧市場広場(Stary Rynek)の近く。

ツインタワーの屋上には2つの塔を渡す橋があります。怖くてろくに景色も見ずに帰りました。。


・パノラマ・ラツワヴィツカ民族博物館(Racławice Panorama)


旧市場広場から東に行ったところにある、円筒状の建物。入ってみて理由がわかりましたが、

建物の壁一面はパノラマの巨大な一枚絵になっています。入場料は25zł(約625円)と一般的な博物館

入場料の5złと比べてだいぶ高いですが、納得の迫力。ロシア軍と戦って勝利した時の様子を描いた

絵のようです。パノラマ絵を見ているときに無料で貸し出してくれる音声ガイド、なんと、

日本語があります!ポズナン、ブロツワフ含めて日本語のガイドを聞いたのはここだけです。

綺麗な発音だったので多分日本人が読んでいるんじゃないでしょうか。


・遊園地(Luna Park)


パノラマ・ラツワヴィツカ民族博物館よりもさらに東に行ったところで偶然見つけた遊園地。

ポーランドではLuna Parkと呼ぶようです。言葉は悪いですが、日本では見かけないレベルのしょぼさ

が気になって、つい入ってしまいました。東京で言うあらかわ遊園をさらに簡素にした感じで、すべての

アトラクションはすぐにたたんだり、移動できたりするような作りになっています。入場料はなしで、

乗り物ごとにチケットを買う仕組み。一つ8zł(約200円)が相場でした。





■ブロツワフのランチ

これも、網羅的に回ってないのでちゃんと紹介ができないのですが、旧市場広場(Stary Rynek)や

ショッピングセンターにいろいろレストランがあったので、そのへんで探すのがよいのではないでしょうか。


旧市場広場近くのレストランでピエロギを食べました。餃子のような感じですが・・餃子のほうがおいしい。。


ショッピングセンターになぜか寿司屋がありました。40zł(約1000円)くらいと値段は高め。緑茶の器が

なぜか抹茶のような広い器だったり、寿司の酢が甘めだったりとつっこみどころはあるものの、

日本食再現度は高かった気がします。